6BX7-PP

うわむっちゃ久しぶりだ。なんだかオーディオにさわる気分じゃない時期が長かった。音楽は日常的に聴くけど、それと機械いじりがリンクしないというか。

そんなわけで、去年手を付けかけて放置していた 6BX7PP アンプを漸く完成させた。デスクトップのスピーカーを樽スピーカーにして、こいつはプッシュプルでしっかりした低音を突っ込んでやらないとまともに鳴らないのでそういう用途のアンプをつくろうと思い立ったものの、マイナーなトラブルが続いてやる気がなくなっちゃってたのだが、やっとそういう気分になったというわけである。

設計自体はごく平凡で、初段が 6AN8、PK分割で位相反転して出力段が片チャンネルあたり 6BX7 一本という回路。6BX7 はだいたい Ep=250V, Ip=20mA を目安にして、これなら一本あたりのプレート損失が 10W だから定格にまだ余裕がある。回路はこちら。

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手持ちのトランスを活かして作るのでコストはあまりかかっていない。OPT はタンゴの大昔の(ヘタすると俺とあまり年齢が変わらない)CO-8 というもので、だいぶ前にジャンクで入手した。外観はボロだが断線はしてないので使えるだろうと。PT はノグチ PCM-100HG、チョークはハモンド。これらは以前のアンプを解体した時に取り外しておいた。

製作は久しぶりでもあってうまく手順がつかめずごちゃごちゃしたが、結果としてノントラブルで動いた。測定系が上手く動かないために測定は限定的だが、それでも出力は 5W 位は出ているし、10Hz から 50kHz くらいはピークはあるものの出ている。もうちょっと厳密に測定してから補正の必要はあるかもしれない。ゲインは 8dB くらいの NF をかけた上で 28dB くらいだから想定よりやや高い。

音質的には低音がバキバキ出て、相対的に高音はマイルド。樽スピーカーとの相性は良さそうだ。そんなわけでリハビリ第一作としてはまあまあの結果になったので、今年中にもうちょっと規模の大きなものを作ろうかと思わないでもない。トランス類はそれなりに溜まってるんだよね。ちなみにシャーシを作ったのが去年なんで気分としては撫子だったんだが、今作るんなら金剛ちゃんかなあ。

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