AD1865 NOS DAC

今使っている gigawork DAC も3年近くになり、不満があるわけではないが違う音が聴きたくなってきた。そこで全く方向性の違うものということで買ってみたのがこれ。AD1865 の NOS、トランス I/V 変換、アナログバッファが ECC88 の SRPP という構成がユニークなのでこれに決めた。

回路に特に変なところもないのだが、一つだけ終段がこのまま無帰還ではいかにもゲインが大きすぎる。そこで P-G 帰還をかけてゲインを殺すことにする。これでノイズも減るし出力インピーダンスも下がるしで一石二鳥にも三鳥にもなるわけだ。そんなこんなで箱に入れたのがこちら。

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箱はタカチの CU-6、黒いトランスがアナログ用で春日の KmB60が手持ちにあったので流用し、デジタル用の小さい 9V二回路のものは東栄で買った。ECC88 はやはり手持ちの Amperex の Bugle Boy である。電源を入れてトリマでデジタル部の電圧を調整すればおしまい。

音はというと低音寄りの骨格のしっかりしたもので、このあたりは覚えのある NOS DAC の音だが、球バッファのおかげか harsh なところが少なくとても聴きやすい。今までは高音よりだったので、むしろツイータのレベルを少し上げたほうがいいかも。アップサンプリングも備えた gigawork もいいが、こういうちょっと古い音の方が好きかなあ。しばらくこれで色々聴いてみよう。