樽スピーカー

届いた。確かにウイスキーの匂いがぷんぷんする。これはよい。非常に硬い木で、穴開けは瞳子ちゃんの縦ロールドリルがないと歯が立たない。

何の工夫もなく、付属のターミナルを取りつけ、吸音材と内部配線も素のままで、SA/F80AMG を取り付けて鳴らしてみる。

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驚いた。platycerus さんがおっしゃるように大変豊かな低音なのだが、なにより響きが豊かなのである。このユニットならではのクリアな中高音も魅力的なのだが、深々とよく鳴る。散らかった机の上で、ハンズの黒檀ブロックを介して置いただけなのだが、スピーカーの存在が意識されない鳴り方だ。これはよいものだ。

正直届いた時は「こんなちいさいので3万か。やっちまったか?」と思ったのだが、ところがどっこい大変な音ですよ。箱の構造自体はおそらく長岡式ミニバスレフがネタ元で、それをリアバスレフに反転したものだからそれほど凝ったものではないと思うが (リアバスレフなのは大橋さんのアイディアだそうだ)、やはり素材の力なんだろうか。

ユニットを入れると36,300円という価格は決して安くはない。が、このスピーカーには解毒作用というか、凝りすぎて大型化複雑化したオーディオに埋没した意識をリセットする作用がある。ついでに机の上もさっぱりした。