TEAC UD-301

デスクトップ用の DAC は今までもいくつも使ってきたが、どうにも帯に短し襷に長し、という製品が多く、今ひとつ「これを使っていこう」と思えるものがなかった。基本的に要求することは、横幅が30cm未満であること、いくつかのデジタル入力を簡単に切り替えられること、アナログアウトのボリュームがついていること、ACアダプタ電源ではないこと(要するに一般的な着脱式電源ケーブルであること)くらいで、その程度なら条件にかなったものはいくらでもある。したがって選択肢が多すぎてなかなか決まらないという状況だったわけだ。iFI の mini iDSD が気になっていたのだが、いつになっても発売される気配がなく、縦令発売されたとしても値段が高そうで無理臭い。

そこで、ボーナスの一部を回してもそれほど懐が傷まなそうな価格帯で考えついたのが TEACUD-301 という機種である。上記の条件をすべて備え、かつ DSD にも対応している。できれば ES9018 を使っているものが欲しい気もするが、この価格帯では厳しそうだし、TEAC というメーカーにはなんとなく信頼感がある。なので買って試してみようというわけである。

なにしろ amazon で買ったので頼んだその日に届いた。早速設置してみる。

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まあなんとも適当な設置状況ではあるのだが、音を出して驚いた。まず WAV ファイルを 176.4kHz にアップサンプリングして聴いてみたら、情報量はとても多くてサウンドステージも広いのに違和感がない。これはとてもいい音だ。DSD ファイルになるとむしろ音がややおとなしい傾向もあるようで、このへんは DSD 再生の仕組み上元々の録音の音がそのまんま出てくるからだろう。また、これだけいいならメインのシステムでも聴いみようかとも思ったのだが、同じファイルを USB 接続と同軸接続を切り替えながら聴いてみたら USB の方が明らかに上で、これは切り替えは可能ではあるが事実上 USB DAC として使えということだと理解した。どっちみち DSD は USB でしか使えないわけだし。

ともあれ、この価格帯でこの音がするのであるから、デジタル技術の進歩というものなのだろうねえ。しばらくデスクトップ DAC の旅はお休みできそうだ。