6A3PP

というわけで、オーソドックスな回路で 6A3PP を作り直すことにした。考えてみれば 300BPP には電源トランスが結構ギリギリで、もうちょっと余裕を持ったほうがいいだろうと思ったのもある。

回路はこちら。

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ごく平凡なムラード型位相反転を使った回路。出力段の動作はA級。初段管二本分の穴を無理やり開けて 12SJ7 の三結を押し込む。位相反転段の 12SN7GTA を含めて前段が 12V 球なのは電源トランスのタップと手持ちの球の関係による。で、完成するとこういう感じになった。

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出力は THD=5% で 7.5W。6A3 のA級PPでは標準的か。ゲインは 4dB の NFB をかけた上でほぼ 24dB。周波数特性は 10Hz~60kHz くらいまでほぼフラット。特に広帯域を狙ったわけではないが、素性の良い出力管と OPT の組み合わせでこれくらいは余裕だということだな。残留ノイズも入力ショートで 0.3mV くらいだから気にするほどのこともない。音質もごく普通にちゃんとした音である。

要するに、オーソドックスな回路で手堅くまとめればこれくらいにはまともなアンプを作ることができるということか。それを変な色気を出して、妙な球とか変わった回路に手を出すからハマるんである。