フォノアンプ小変更

気に入って使っているフォノアンプだが、大音量だと若干ヒーターハムが気になるので、ヒーターを定電圧化してみた。

なにしろ電源トランスのヒーター用タップが 6.3V 一つしかないので、普通のダイオードと三端子レギュレータでは満足な電圧を取り出せない。そこで 6.3V を A&R の SBD で持ち上げて 7.6V くらいを作って、出力電圧可変のロードロップ三端子レギュレータであるところの LM1086-ADJ で 6.2V にすることにした。これでコンデンサやら抵抗やらも含めて締めて2,000円ちょっと。ほとんどは SBD の金額で、高価ではあるが他の手段が思いつかなかった。レギュレータも色々探してはみたが、満足な電流を流せるロードロップのレギュレータがこのナショセミのシリーズしか見つからなかった。こいつも若松でしか売ってないせいでちょっと高い。ついでに、おそらく不要だが念のため小さなヒートシンクもつけた。

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効果は覿面で、ヒーターハムが全く聴こえなくなった。こうなるとそれ以外の残留ノイズが気にならなくもないが、ハムではなく熱雑音ぽいし、B電源の整流も含めてすべて球ならばこれくらいは仕方ないか。もうちょっとゲインが稼げていればよかったんだけど、そうなると球の構成から考え直さなきゃいけないからこれでいいや。安価でシールドのしっかりした五極管ってなかなかないんだよね。

音質そのものも、なんとなくクリアになった気もする。Tom VerlaineRobert Wyatt を聴いてご機嫌である。