TOPPING TP-10 Mk II

表題のデジタルアンプを買ってみた。カーステ用 IC の TA2024 を使った小型アンプだが、中国の拓品(TOPPING)というメーカーの製品で、価格はなんと3,980円である。送料やACアダプタでもう少しかかるが、それでも総額7,000円でお釣りが来た。オレの場合は秋月の 12V/4A のアダプタを別に買ったのでそれくらいかかってしまった。

並べてみるとこんな感じ。

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こうして CARAT-RUBY と並べてみると非常にコンパクトでいい感じになる。場所の関係で AC アダプタがここにしか置けないが、もうちょい考えてみよう。

造りは普通にしっかりしていて、特に安っぽいとかそういうこともない。音はというと、これも普通にちゃんとしてる。敢えて言えば多少高音が物足りなくて籠ってるかな、というところもないではないが、安いものだからという先入観によってあら探しをしていることもまた否定できない。こういう音質の傾向は経時変化によって改善されていくことが経験的に多い。むしろ安物っぽいドンシャリではなく、マイルドな味付けになっていることに驚く。かなり「分かっている」感じの音作りだ。

こういう安価な製品だと出荷前の調整がいい加減だったり不良だったりすることが心配なので、一応箱を開けて中身を見た上でオフセットを測定してみた。

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オフセットは最初からほぼ完全にゼロに調整されていて安心。中身も公開されている写真とさほど異なることはなく(前の方で使われている抵抗が DALE の金皮じゃないくらい)基板もきれいなものだ。その他特性も、実測した人がいて、ほぼ額面通り出ているようだ(そのサイト探したけど見つからなかった)。<追記こちらのサイトだった。大変参考になる。>いじるとすれば入力コンデンサをもっと容量の大きないい奴にするくらいだけど、スペースもないし現状で結構良いしなあ。

ともあれ、このバカみたいな値段を考えなくても、たとえばこれが2万や3万で売られていたとしても納得できてしまう音と品質である。非常にコンパクトで出力も小さいから、これをヘビーな用途に使おうという人もいないだろうが、コンピュータまわりのサブシステム用アンプとしてこれ以上何が必要かという水準ではある。売れてるのもよく分かる。ていうか、高級オーディオや自作の意味ってなんだろうとちょっと考えてしまった。