PD-D9

1年ほど前にパイオニアSACD プレーヤ PD-D6 を展示品で安く買って使っていて、それほど不満はなかった。しかしこのシリーズもパイオニアの景気が悪く生産中止になるそうで、上位機種の PD-D9 も半値で投げ売りされている。7万を切ったのを見て思わず買ってしまった。中古でももっと高い。

見た目は高さがやや大きい以外 D6 とほとんど同じなのでわざわざ写真は撮ってないが、重量は倍。筐体が頑丈な上に電源トランスが二つ載っているという。実際造りはまるで違うので、フロントパネルがほとんど同じなのは損してるかもしらん。ちなみにリモコンは全く同じ。早速 SACD を鳴らしてみると、まっさらの新品だというのに D6 とは全く水準が違うので驚いた。スケールが大きく伸びやかな音だ。こうして比べてみると、D6 は高音が出ないなどと評判があまりよくないのも頷けるところがある。

通常 CD ではサンプルレートコンバータやらレガートリンクやらの機能があってなかなか凝っているが、こちらは Promitheus DAC の方がオレには好みだった。きれいな音ではあるがオレにはやや押し出しが弱い。ただ、DA 変換を外部 DAC に任せて CD トランスポートとして使ってもかなり音が違う。D6 よりも明らかに骨格がしっかりした音である。メカ自体は同じようなもののはずなので、この差はやはり電源や筐体の強化ゆえなのだろうか。そういえばトレーの動きもスムーズだし読取も速いように感じられるからメカも違うのかな?

総じて D6 とは価格差以上の造りの差がある。というかこれが7万で買える現状がありがたすぎる。絶対に7万の音ではない。もともとパイオニアのような大メーカーの製品だけに元々の値付けも十分に戦略的だと思うのだが、洋モノだったらこれほどしっかり作られていなくても30万くらい軽くするのではなかろうか。よい買い物であった。これで何年かは CD プレーヤのことは考えないですむだろう。