スピーカーケーブル

2年ほど前に MIT の Terminator 4 という MIT としては安いスピーカーケーブルを中古で買ってずっと使っている。で、先日研究室の片付けをしたらなぜかこれも古い AudioQuest のスピーカーケーブルが出てきた。たぶん何年か前に切り売りケーブルがモデルチェンジで投げ売りされていたのを買ったものだと思う。単線6芯だから Type6 というモデルだろう。なんでこんなものを研究室に放置していたのかは忘れたが、家で使わないので研究室に持ってったら取り回しが悪いので結局使わなかったとかそんなんじゃないだろうか。それを持って帰ってきていたので、戯れに末端をサンドペーパーで磨いて、安物のバナナプラグをつけて MIT と入れ替えてみた。

うーん、MIT よりいいかも。今まで MIT はうるさかったり鋭すぎたりするところをうまいこと誤魔化してくれるので愛用していたのだけれど、アンプが変わって、MIT のやや茫洋とした感じよりも AudioQuest のきりっとした焦点の合った音の方が合っているようだ。輪郭がはっきりして実体的な感じがある。以前 AudioQuest のケーブルには呆れるくらい低音が出ないものがあった記憶があるが、これは別にそんなことはない。こりゃ MIT を売り飛ばして球や部品の足しにしようかしら。

すごく高価な電線を使おうという趣味はないが、電線によって音が違うことを否定する気もない。実際少なくともオレには違って聞こえることも多い。電線で音が変わるわけがないという主張もドグマだし、電線こそオーディオ趣味の本質だという考え方もドグマである。自分のやり方の正当化のために立てられたドグマほど不毛なものもない。個人的にはたまにこんな感じで目先を変える分には適当な遊びではないかと思うが。