行って帰る

プリアンプは最近元々の 7AF7 プリの調子がやけにいいのでわざわざ作る気がなくなった。猫の病気で予定外の金がかかってしまったこともある。パワーアンプでは 45 シングルを作ろうと思って部品もあらかた揃ってるんだが、忙しくて手を付ける余裕がない。メインシステムの方は全く触る予定もない。

そんな中、ふと気になってサブのスピーカーを 205-8A にしてみた。これは結構前に作った何の変哲もない8リットルくらいのバスレフ箱に EV 名義の 205-8A を入れただけのものだが、こんなにいい音だったっけ、という感じでちょっとびっくりしている。もちろん Parc Audio のウッドコーンなんかに比べれば低音が少ないのは明らかなんだが、音の出方がなんというかロックなんである。バスドラやベースの音が実に自然。もちろん中域以上のギターや人の声は非常にいい感じ。音が飛んでくるんだよね。業務用に割り切った性質なので、Tang Band や Parc のようにハイファイ用として欲張った特性を必要としないせいなのか、なんだか耳に馴染む。BOSE の天井スピーカーで流される喫茶店の BGM がジャンルによってはふと耳を欹てたくなる音だったりするのと同じ感覚なんだろうな。

そんなわけで、あれこれいろいろ試した結果、安っちい 205-8A がこの用途にはいちばん向いているようだというのが現時点での結論。どうせまた物足りなくなってなんだかんだ手を出すんだろうけど、帰るところがあるというのはオーディオ趣味には重要だと思うのだよ。