Telefunken LS50

先日陸號機の出力管に起用したのは旧ソ連製 GU50 という五極管だが、そのオリジナルは第二次大戦中のドイツでウルツブルグレーダーのパルス出力管として開発された LS50 である、ということは書いた気がする。

で、そのオリジナルの Telefunken LS50 を入手した。ソケットも一緒。

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陸號機に装備している GU50 用ソケットにはガイドピンが邪魔して入らないので、球を換えるにはソケットごと交換しなければならない。まあ、せっかくだからこの赤いそのうち改めて設計し直すか。

外装の金属部にはサビが浮いたりして60年以上の年月を感じるが、プレートやゲッタは全くきれいで使われた形跡はあまりない。Telefunken のロゴもしっかり残っている。

ちなみに購入した先はセルビアの業者である。セルビア真空管といえば Ei を思い出すが、 Ei は箱のデザインや独特の上方排気などからも伺える通りフィリップス系としてよく知られている一方で、元々は Telefunken の技術移転によって真空管製造を開始した歴史を持つ。なのでセルビアTelefunken にはつながりがあるわけだ。

そんなことより、セルビアから僅か5日で小包が届いたことにちょっと驚いた。あと箱の中にクッションとして新聞紙が入っていたが(当然セルビア語なので何が書いてあるか見当もつかない)紙質もよくカラー印刷もきれいだ。コソボなどではいまだに緊張状態にあるけど、セルビア本土は安定してるのだろうか。真空管を売るなんていう呑気な商売をしてる人がいるくらいだから大きな問題はないのだろう。こういう時、いろんな国から真空管を買うというのは面白いと思う。