ウッドコーンのこと

リクエストがあったので、Parc Audio のウッドコーンユニットについて書いてみよう。オレが使っているのは10cmの DCU-F121W というモデルで、スペックについてはリンクを参照のこと。箱は Tang Band の10cm竹コーンユニットのために作った8リットルくらいのバスレフで、ポートは80Hzあたりというものである。このサイズの割に 21mm のシナ合板で自分なりにがっちり作ってある。

「厳しい意見」ということだが、気に入ってて特に不満もないので厳しい意見はあんまり出ない(笑)。スペックの割に高音が足りないということもないし(たぶん発表のスペックは厳し目なのだろう)低音は非常にたっぷりしている。かといって緩い低音がボハボハ出てくるというわけでもなく、バランスが整っている。帯域バランス、情報量と音色のバランスをよく考えたユニットというのが印象だ。

もちろんメインの Lowther のような蠱惑的な音がするわけではないが、Fostex の FE シリーズのようにキャンキャンうるさいわけでも Tang Band のように明らかに低音よりに偏っているわけでもなく、聴きやすくて使いやすいユニットである。能率も6Ωで86.5dBと高いわけではないが、1W そこそこしか出ない 1626PP アンプでも全く音圧に不満は出ない。8Ω89dB の Tang Band と比べるとさすがに少し能率の低さを感じるかな。まあ振動板が重いことを考えると非常に頑張っているといえよう。耐入力も 30W もあることだし、パワーをある程度突っ込んだ方が良いのは確かだけど。

癖のない音、といえばそれまでなのだが、このセグメントでこういうきれいな音がするユニットは却って個性的かもしれない。というわけなので、ふつーにおすすめです。ルックスも良いし。