複雑な気分

こういうことも繰り返して大人になるわけだけれど。

先日完成して快調に動作している伍號機 832APP だが、通過儀礼としてメインで鳴らしてみた。今まで作ったアンプはメインに据えられている弐號機 300B シングルには勝てないでいたのだが、伍號機は軽く弐號機を凌駕してしまった!ノイズも音の透明感も広がりも、総コスト半分以下の伍號機の方が上だ。唯一低音の量だけは弐號機の方が優っているところもあるが、伍號機でも不足はなく、むしろ Lowther をうまくグリップしているようにも思える。安いビーム管が、中国製とはいえそれなりに高価な 300B に勝ってしまうのはなかなか複雑な気分だ。

肆號機 1626PP と併せて、どうもこの二台でオレは何かを掴んだらしい。ついでに夏に作ったプリアンプも含めて、自作アンプってのは球の有名無名でも部品のコストでもなく、製作の経験値とある程度の偶然に左右されるものなのだろう。

そういうわけで、今後しばらくは伍號機がメインに座ることになった。