Promitheus Audio NOS DAC

さて、リトルバスターズ!をプレー中だがまだ共通ルートなのでストーリーの全容はまるで把握できていない、なんてことはここに書くことではなく、書こうと思ったのは別の話である。実はこんなものを買っちまった。

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この木の箱は何かというと、マレーシアのガレージメーカーPromitheus Audio(誤記にあらず)の NOS DACである。Promitheus Audio といえばトランス式のパッシブプリアンプで少し話題になってるので知ってる人も多かろう。この DAC は、そのプリアンプと同様の木の箱を使っていて、DAC チップが TDA1545A、抵抗式のI/V変換にシングルオペアンプをチャンネルあたり一つ使ったアナログバッファという構成で、リクロックモジュールを積んでたりもするが、最大の特徴は出力部にトランスが入っているところだろう。そのあたりがトランスで売るメーカーらしい。そういう珍しい構成の割に安価だったので試してみようと思い立ったわけだ。メールで問い合わせてみたら 100V 仕様で作ってくれるというし。

内部の写真は上記のメーカーサイトにも掲載されているが、現行機は多少異なっている。

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オペアンプはソケットに刺さっているので交換は容易。オリジナルは NE5534 だが、ちょうど OPA627BP の手持ちがあったので最初から交換してしまう。それと足は例によって山本の黒檀スパイクとスパイク受けのセット。まだ新品で、特にトランスは音がはっきりするまで時間がかかるから決定的なことはいえないが、音質的にはソフトな方向に振ってある気はする。低音が少し弱く感じられるのもトランスがまっさらの新品であるのは大きかろう。帯域自体は不足はなさそうなのでそのあたりは時間の経過を待つべきだ。

ただ、全体的な音は情報量に不足はないながら多少湿気を帯びた感じで、たとえば生ギターの音などにはえもいわれぬ奥行きや深み(所謂オーディオ的な意味での疑似空間的表現ではなく、もっと感覚的なものだが)がある。これは OPA627BP の音であるようにも思えるが。とにかく素性はいいし、現時点でもかなり気に入った。もうちょっと使い込んでからでないと最終的判断は下せないが、しっかりしたボディーにかなりコアが大きそうなトランスを見ただけでもお買い得感がある。なかなかお薦めではないかしら。