迷走、隘路

オレだってたまにはジャズめいた音楽を聴かなくもない。ということで HMV のセールで

Waltz for Debby

Waltz for Debby

Time Control (Hybr)

Time Control (Hybr)

などを買ってみて聴いている(リンク先はアマゾン)。エヴァンスはそういえば SACD リマスターを持っていなかったし、上原ひろみはギターのデーブ・フュージンスキが面白そうだったから。で、内容はオレがとやかく言っても仕方がないが、どちらもその音質の圧倒的なことよ。

こういう風に SACD の音を聴くと、通常 CD がとてもしょぼく聴こえてしまう。一体どこに問題があるか、DAC なのか、トランスポートとしての SACDP なのか、はたまたやっぱりプリアンプがダメで、SACD の場合はその粗が見えにくくなってるだけなのかとか、色んなネガティブな可能性が頭の中をぐるぐる回ってしまう。

そういう風に聴いてみると、現用の Scott Nixon TubeDac も、SACDP 内蔵 DAC と比較してもレンジが狭いとか歪みっぽいとか悪く感じられてしまうし、音が粗くてアタックが潰れているように感じられるのはやはりプリアンプのせいにも思えてきて、SACD の音にもどんどん悪いところが見えて、もう何もかも全部ダメなんじゃないかという結論に達しそうになる。

こういう時は頭を整理しようと思ってもうまくいかない。やっぱり新しいプリアンプを作ってそれから考えようかなあ、などという方向に傾いたりもして、うろうろと迷走して隘路に嵌まってしまう。しかし、結局 CD を聴く際のネックは DAC なのであって、しかもそれは方式であれ価格であれ千差万別であるにもかかわらず、実はどれも大して変わらないのではないかとさえ思えてくる。どうも手に入れられるはずもないものを求めているのかもしれない。