スピーカーケーブル

さて、スピーカーを Lowther に、アンプを自作 300B シングルに変更して以来、いかに中低音を充実させ高音の暴れを制御するかが問題になっているわけだが、その過程で高音の華やかさに特徴のある Xindak のスピーカーケーブルは現状に合わないものとして撤去された。かわりに収まっていたのは PS Audio xStream Plus だが、これは確かに音は悪くないもののあまりに太くて硬く、なおかつバナナプラグが微妙に細いためにすぐに外れてしまうという取り扱い上の難点を持っている。アンプを自作するようになるとしょっちゅうケーブルを外したりつけたりするのだが、その度に暴れ回る大蛇のようなケーブルと格闘する羽目に陥り、疲れ果ててしまった。やっぱりもっとまともな太さと硬さのケーブルが欲しい。

ということでたまたまマウスが壊れたために新しいのを購入すべく新宿のヨドバシに行ったので、なんとなくオーディオフロアに行ったら*1、AET の HIN AC QUAD が在庫処分で安売りされていたので、これを 3m 購入。以前から電源ケーブルに使って特に癖も目立った特徴もない音に好感を持っていた所為もあるし、Kimber や Ortofon のように膨大な数の芯線を処理する必要もないのがよろしい。

で、こいつを半分の 1.5m に切断し、両端に安物のバナナプラグと Y ラグをつけて一丁上がり。バナナプラグはねじ止めだから簡単だが、Y ラグは圧着だけではいまいち安定感に欠けるので念のためハンダ付けした。写真を撮ってないのだが一応熱収縮チューブで切口は見えないように処理している。今度はバナナプラグも細くないし、ケーブル自らの反発力によって外れてしまうこともない。善哉善哉。音はというと期待通り普通。あえていえば中域に少しばかり張り出しを感じるが、これはむしろプラスの材料といえる。基本的には上から下まで満遍なく出ているから気に障る箇所もなし。というわけで、取り回しと音質と価格の妥協点としてはまずまずのところに落ち着いたのではないかと自己満足しているところである。

*1:ここで偶然大森俊之さんに会ったのはまた別の話だ。