スピーカーとジャンル

散々いわれていることだけど、「このスピーカーはこういうジャンル向き」という言説ってのはほんとに意味がないと思うよ。「JBLはジャズ」とか「タンノイはクラシック」とか。そういう時、じゃあジャズって何を指すのか。ECM系とBlue Note 系では全然違うし、ビーバップとフユージョンでも勿論まるで違う。クラシックだってそうで、小編成バロックと後期ロマン派の大編成の交響曲と現代音楽を一緒にするのに無理があることはオレみたいなドシロートにも分かる。だから機器とジャンルを結びつけようとすると、「バルトーク弦楽四重奏にはいいがオケコンは聴けないスピーカー」とかそんなもんが成立することになる。

そりゃあものによって固有の音があって、その音がある種の音楽に関して向き不向きを有することは否定しない。が、オーディオにまつわる言説で触れられる音楽はあまりに大雑把かあまりに微視的かの両極端で中道というものがない。オレみたいに多重人格的な音楽の聴き方をしてると、性質の相反する音楽を同じ機器で聴かなければならない。仕事中に音楽をかけているのは大概がサブのシステムで、4301 で CAN も聴けばドホナーニも聴く。4301 で所謂クラシックがまるでダメかというとそんなこともなく、妙なる美音ではないにしても十分に説得力のある音だと思う。逆に「エネルギッシュでロック向き」なんて表現される音は「まるでダメ」と同義である。そういうことをいう奴はロックをまともに聴いたことがないに違いない。

まあそんなことばっかり言っていてもつまらんので、サブシステムの写真。

f:id:mandana:20041207020214:image

SV-3 を引っ張り出して使っている。トーンコントロール基板を取っ払っているのでかっこ悪い。ゲインが大き過ぎるので間に VPC-1 を挟んでいるが、ばかばかしいので Ella の入力感度をもう少し落とさないと。フィギュアは学生がUFOキャッチャーで取ってきたのをよこすので適当に置いていたらこうなってしまった。