DAC-3 改造その後

オペアンプを OPA627BP に交換した DAC-3 だが、時間が経って大変いい感じになってきた。とにかく低音の充実が素晴らしく、チェロの音などはぐっと沈み込む感じが伝わってくるし、壁全体から低音が出てるような錯覚を覚える。定位が曖昧になったりぼわぼわするわけではもちろんなくて、削られていた倍音が出るようになったという印象。このあたりは通常 CD を SACDP 内蔵 DAC と聴き比べると如實である。SACD にはリアルさで負けるけれども、通常 CD はもうこれでいいや。DAC-3 はもともとデジアナ別電源だったりして電源部に凝っているし、フィルムコンデンサ類も XINDAK のコンデンサは決して悪くないので、素姓はとてもいいのである。

西川さんとも話しているんだけど、結局 DAC の音ってオペアンプに代表されるアナログ回路のバッファで決まってしまうのではないかと。バッファを持たないパッシブな DAC というのもまたありで、ある意味ではそれが「正確」な音なのかもしれないけれど。platycerus さんのトランスポートだって、バラック状態でもいい音がしていたらしく、てことはメカのジッタがそもそも少なければ制振とか剛性とかっていうのはそれほど重要な問題ではないのかもしれない。所有感とかそういうレヴェルの話で。