閑散期

さすがに学期末が近づいて忙しく、オーディオどころではない。家に帰り着いて音楽を聴く時間をひねり出すのも一苦労だ。

そんな状態なので家でも机に向かっていることが多く、必然的にサブシステムの方が聴いている時間がずっと長くなる。今はアドバンスの300Bシングルを主に使っていて (ダイナコが急に変なノイズを出すようになったが、原因究明をしている時間がない) KECES の USB DAC 経由でネットラジオを聴いたり、小音量で静かな音楽を聴いてたりする状態だ。この組み合わせだと、パワーアンプに使っている Vale Art のメッシュプレート 300B のせいもあるのだろうが、どっちかというと繊細で優しい音である。この音に慣れている耳でメインのシステムを聴くと、なんだか濃厚すぎて大味に感じられたりもする。今メンテに出している SV-2 だとぐっと繊細方向に振れるのだけれど、805 アンプは相当に濃い。もちろんこの音はこの音で気に入っているけれど、今は疲れてるので静かな音楽を聴くことが多いから、なおさらそれが感じられる。

「オレの音はこれだ!」と単純に決めてしまえれば楽なんだが、The Pop Groupアルヴォ・ペルトを一緒くたに聴いてるような人間にとっては、ダイナミックさも繊細さもどっちも欲しいし、鋭さも優しさも欲しい。「室内楽しか聴きません」なんて人は (そういう人がほんとに音楽を好きで聴いてるかは大いに疑問なんだけど) そっち方向にガチガチに固めてしまえばいいわけだけど。

よーするに、巨乳だろうとスレンダーだろうといい女はいい女なんであって、「オレは巨乳しか認めない」とかいうんじゃない以上、この手の悩みはつきまとうわけである。その時の精神状態や身体状態によって欲するものは変わってくるし。つーわけで現在はでかい音で音楽を浴びる気分になれないというだけの話だな。