c3g プリアンプ

ここのところオーディオに関して何かする気にもなれなかったのだが、大学が学園祭で休みでぽっかりと時間ができたので、久々に工作意欲が出てきた。しかし家には受験生がいてあまりうるさくもできないからドリル作業などは避けたほうが無難だ。ので、既存のアンプの改造にリハビリがてら取り組んでみた。

タンゴの NP-126 を使ったプリアンプを今までに何通りか試してみたがどれも今一つ納得が行かない。現状では 6C5 の単段なのだが、音も靜特性も今ひとつ。そこでもっと強力な球を使ってみようと思い、手持ちで思い当たったのが c3g。説明の必要もない有名な球だが、ドイツの電話用五極管で、ローノイズかつ長寿命が特徴だ。これを三結にすると低内部抵抗ながらμが40ほどもあるという高gm管で、Epは高く取れないがプレート損失が3.5Wまで許容されるのでかなり電流も流せる。Ep-Ip曲線を眺めて動作点を Ep=150V、Ip=10mA、負荷10k としてみる。んで回路はこうなった。そのままだとややゲインが高くなり過ぎそうだったので軽く負帰還をかける。

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ソケットを変えて、CRを入れ替えて配線をいじって1時間くらいの作業。実測するとゲインが負帰還ありで約12dB、ノイズはほぼ測定不能、周波数特性面ではやや高域にピークが見られるので若干補正が必要かもしれない。

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音質的にはかなり満足。ゲインは必要十分だし、パッと音場が広がってレンジ感もある。c3gとNP-126の組み合わせはなかなかの実力ではなかろうか。