次回以降の妄想

さて、伍號機 832APP が無事完成し、そうなると次は何を作ろうかと考えるのが人情である。どうせ作る暇が次にできるのは大分先のことだから考える時間はたっぷりある。そもそも伍號機も手持ちのトランス類を生かそうと思って考えたもので、その伝で行くと今手元にあるトランスは、ノグチの電源トランス、ハモンド 125ESE、James の 6115HS(5k/7k の 10W シングル)と 6123HS(2.5k/3.5k/5k の 20W シングル)にハモンドの 12H/100mA のチョークと、なかなか豪勢なラインアップで、さらになんとか生かそうと思っている球が 45、843、GU50 とある。

この辺を組み合わせると、843 シングルや 45 シングルが思い当たるのだが、ただ漫然と適当な三段増幅のシングルをでっち上げても面白くない。まともなアンプとしてそういう三極管を使い、キワモノとして GU50 アンプなんてのが思いつく。そんな中でやや具体的に形になりつつあるのが 843 シングルで、この手の送信管の常として A2 級で振ってみるというのはどうだろうか。6115HS の 7k タップを使い二次側を 4Ωとすれば見かけ上 Zp=14k として使えるし、ノグチの電源トランスは最高 350V しか取れないが、効率のいい整流管を使えば、必要な電流も少ないことだし満足な電圧を稼げるのではないかと。以前初號機(改)としてでっち上げたことがあるが、それをもっとちゃんとやってみようということだな。

つうことで、初段に高 gm の五極管を使い、カソードフォロワを挟んで 843 を直結というようなイメージが浮上する。こういう高 rp 管向けの OPT としてタンゴの FE-20-14S があるが、いかんせん結構お値段もするし大袈裟な感じがする。インダクタンスを考えるともちろんこっちの方が性能はいいのだけれど、6115HS も案外定インダクタンス的な特性(リンクしているデータは 6113HS だが、スペックは同じらしい)なので悪くないんじゃないかと。なにより、VT-25 じゃなくて 843 で、タンゴじゃなくて James というあたりの外し具合がオレの作るインチキアンプらしいのではないかと思ったりもして。まあ、VT-25 やタンゴのトランスが買えないからなんだけどな!