KT90

さて、肆號機が大体落ち着いたのだが、思ったよりあっさりできてしまったのでこっちの精神の方がなんとなく落ち着かない (笑)。そこで先日から慰みものと化して触手陵辱の限りを尽くされている初號機をさらに改造する。初號機は現状では EF37A ドライブの 843 シングルなのだが、どうにも音が眠いのでまずゲインを上げて高域をもっと伸ばすべく、6SN7 の直結二段増幅を前段に持って来て三段アンプとする。

しかしながらそれでもまだ眠い。これはどうも 843 の限界なのではないかとも思えたので、843 は諦めてもっとパワーの取れる多極管を三結で使うことにした。そこで登場したのが Ei KT90。以前「コンドームをつけたちん○んみたい」と表現した球だが、なにしろ Ei が潰れちゃったので今となっては貴重品だったりもする。ざっとロードラインを引くと、三結自己バイアスシングルでも 5W くらいは取れるのでなかなかおいしい。ほんとは固定バイアスにしたかったのだが、これ以上回路を増やす物理的な余地が残されていないのでしかたなく自己バイアスのままである。

というわけで作業する。負帰還に失敗して発振させたり、ヒーターハムがひどいので前言撤回して 6SN7 を直流点火に変更したりなどのお約束も込みで楽しく苦労して完成。電流が多くなるので、電圧を稼ぐべく整流管を 5AR4 に変更。

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まったくもって当初の初號機の面影はシャーシと OPT にしか残っていない代物になったが、結果にはなかなか満足。Ei の KT90 はいい球だぞ。