1626PP 続き

さて、肆號機 1626PP(參號機は使徒に乗っ取られて以下略)であるが、初段のカソード抵抗を少し大きくして、初段に流れる電流を 0.3mA ほど減らしてちょうどいい按配となった。一日仕事をしながら音楽を流しっぱなしにしておいたのでそれなりに落ち着いたのではないか。もちろん連続運転中も、いったん電源を落としたあと再投入してもノントラブル。

そこで Lowther につなげて鳴らしてみることにした。さすが PP というべきか、完全交流点火なのに全くノイズがない。ユニットに耳を付けてようやく僅かにホワイトノイズが聞こえるかどうかというところ。余談だがオレはほんとは交流点火の方が好きである。直熱管でもフィラメントハムが出なければ交流点火に越したことはないのだが。

しかし、SA/F80AMG で感じた低音の量感があまり感じられない。バランスは悪くないんだけど、もっと低音が出るかと思ったのでちょっと意外だ。迫力は弐號機 300B シングルの方がずっとある。まあ、もともとサブで使うために作ったので、サブでうまく鳴ればいいんだけどちょっとつまらない。Lowther みたいなオーバーダンピングなユニットだとシングルの緩い低音の方が量を感じることができるのかな。そのうちもっと規模の大きな PP のアンプを作って試してみたいとも思うがいつのことになるやら。

ただ空間的な表現が案外緻密というか、距離や上下の雰囲気がうまく出るので、オーケストラものには向いてるかもしれない。こういう響きのよさが PP の利点といえるだろうか。とにかく、PP とシングルは全く違うものだということは分かった。