アナログのこと

オレは世代的に、音楽を聴くといえばレコードのことを指した年代の尻尾の方に当たるのだろう。CDプレーヤを初めて買ったのが大学二年、1987年のことであった。もちろんその頃にはオレが聴くような音楽も大概は CD でリリースされるようになっていたが、なんとなくあの小さなジャケットなんかに抵抗があったんである。「レコード屋」とか「レコード会社」という言葉がすんなり出てくる最後の世代ってとこかな。

だから今でも、それほど比率としては大きくないが、レコードを聴くこともある。レコードを聴くためにはフォノアンプが必要なんだけど、これがまた結構な曲者で、満足の行くものになかなか行き当たらない。Counterpoint SA-3 のフォノステージは音はよかったがゲインが低すぎて昇圧トランスを挟んでも使いづらいことおびただしかったし、単体のものもいろいろ買い込んではみたもののどうも気に入るものがない。

で、今使っている GSP Audio Gram Amp 3 もやっぱり気に入らない。なんだか音が人工的で、ローノイズで低音がどんどん出るのはいいんだけど、微妙に音のチリが合わないというかなまくらな音なんだよね。やっぱり単体でヘッドアンプ込みのものは駄目でトランスで昇圧するしかないか。カートリッジが低電圧なのでトランスがあってもアンプ部のゲインもそれなりに必要だし、場所も金もないからあんまり大掛かりなものはアレだしで、オレのニーズに合うものがなかなか見つからない。自分で作るにもさすがにフォノアンプはまだオレには敷居が高い。シェルターの中古でも見つかればいいのかなあ。ソフトンのも気になるけどできればもうちょっと安いとありがたい。海外ものもこの円安では割高に感じられてしまうし。

つうことで気長に中古の出物でも探すかね。二昔くらい前の高級機でも安く見つかれば万万歳だ。