Tube Dac Kit 作った

週末ということで時間ができたので、秋葉原へ行って部品を買ってきて TDkit を作った。一番面倒な CS8414 は最初から基板に半田付けしてあるので、大した作業ではない。球は手持ちの Amperex 笛吹童子の ECC88 を使う。当初の予定通り I/V 抵抗と ECC88 のカソード負荷抵抗を Dale の巻線に、終端抵抗をやはり Dale の金皮に変更しただけで、後はオリジナルのまま。巻線抵抗が大きいので他の部品と接触しないように押し込んだら捩れたりはみ出したりしてあまり見た目は良くない。

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球が入るので放熱のこともあるから、やや背の高いケースを選んだためにスカスカになってしまった。ノイズフィルタ付き電源インレットも結構場所を食う。で、設置して音を出してみた。左中ほどのかっこ悪い箱がこれである。

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まだ出来立てでこれから変わってくるところも多いだろうが、第一印象はなかなかよい。レビューを読むと「濃い」「太い」みたいな感想が多いのだが、あまりそんな感じはない。確かに低域の分厚さ、中高域の張りみたいなものは独特だけれど、どっちかというと爽やかな音に感じられる。球や抵抗などの部品に左右されるところが多いだろうし、そもそも近代管のカソードフォロワがバッファに入ってるだけだから所謂「球っぽい」音になる要因は少ないのではないか。

音の傾向としては前に出て来るところが多く、ヴォーカルやリード楽器が明らかにその他周辺の音よりも空間的に前にいることが分かる感じ。ステレオイメージも悪くないんだけど、その生々しさが印象的だな。dAck! よりも抑揚のある音で、こっちの方が好きかもしれない。自分で形にしたという思い入れも入ってるからアレだけれど、総額35,000円程度の DAC としては結構なものではないかと思う。

なんにせよたかが6時間くらいでは評価にならないので、もう少し長いスパンで色々聴いてみて考えよう。それでもかなり好きな部類ではある。やはりオレは Non OversamplingDAC が好きみたいだ。