CV593/ GZ32

參號機 2A3 シングルだが、整流管は 5V4G を使っている。2A3 の Ep が 270V くらい、バイアスが 50V くらいだから合計 320V を作るには多少効率のいい整流管がいいかと思ったのと、初段とドライバが直結なので傍熱管を使いたかったという二点での選択である。もちろんルックスの点で GT 管の 5AR4 とか 5V4GA は却下。

で、真空管箱の中に Mullard CV593 があったのでこれを試しに差してみた。CV593 てのは要するに GZ32 なんだが、ちょっと前に多少安く入手したのである。データシートから判断するに 5V4G よりは多少効率が悪そうだったので当初採用は見送っていたのだが、まあ物は試しということで。実際に測定してみると、5V4G と同じか多少高く電圧が出るくらいだ。データシートってのは信用出来ねえなあ。

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音はというと、5V4G との比較ではちょっと暗めというか落ち着いた音で、聴きやすくてよい。これくらいだと 5V4G とどっちがいい悪いではなくて音の質感が違うというレベル。オレの僅かな経験では、Mullard の整流管はどっちかというとこういう傾向を共有してる気がする。GZ34 は高くて試したことがないのだが。とにかく球の動作点は 5V4G でもこの CV593 でもほとんど変わらないので、気分で入れ替えていいくらいではあるな。