調整

300B アンプで色々な音楽を鳴らしてみて、気になったところを調整。

  1. フィラメントの整流部に挟まっている抵抗を 0.6Ω(1Ωと1.5Ω並列)に変更
  2. NFB を増やす
  3. ドライバと出力段の間のフィルムコンデンサの容量アップ

てなところである。まず 1. については結果としてフィラメント電圧がほぼ 4.9V になったからこれでいいだろう。2. については、高音部にまとわりついていた雜味が消えたことが大きい。ノイズも更に減ったし。3. については、考えてみれば 300B のグリッド抵抗が 180k と小さいのだから当初の 0.1uF では無理があった。思い切って 0.47uF にアップ。(2) との兼ね合いもあるのだろうが、ベースラインが明瞭になり、全体としてまとまりが出た感じがある。今までの状態だと少し高音と低音がばらばらなところがあったから。

「情熱の真空管」によると、三段増幅だと負帰還をかけると発振しやすいとか、段間コンデンサの容量を小さくしないと超低域で発振するとかいった話があるようで、色々検索してみるとかのサイトに書かれていることを理由にそうした構成をはなっから避けているものが多く見られる。オレも「情熱の真空管」は随分参考にさせてもらってるし、考え方も好きなのだが、それを権威としてリスクを最初から避けるのではつまらない。やってみて失敗してから考えればいいんじゃないかなあ。もちろん、そういう問題が存在するという啓蒙は大事で、オレだってそれを気にするからこそあんまり無茶はしないわけだけど。

このアンプの場合、負帰還量は小さいし、コンデンサの容量もせいぜいが 0.47uF だから問題が出てないだけなんだろうけど、策を弄せずに全く平凡な手法で構成することが出来た。こんなもん結果として無問題ならいいのである。