指向性

PM6A というユニットは、横方向の指向性はそれほどシビアではないんだけど、縦方向ではがらっと変わってしまう。立ち上がると高音がまるで聞こえなくなるくらいだ。ウイザーコーンの指向性が厳しいのかしら。

ので、軸上にホットスポットがあることが理想的なんだろうと考えて、山本の黒檀スパイクとスパイク受けを使って全体に少し上向きの傾斜をつけてみた(手法自体は大橋さんのスターリングのパクリ)。なるほど定位が格段に向上し、生々しいイメージングが得られる上に、情報量が五割増しくらいになる感じだ。床から浮くことで低音が減るかと心配したがそういうこともないようだ。

これくらいやることなすことが音に影響するとなると、いったいこのスピーカーの本領がどこにあるのかさっぱり分からなくなる。とりあえずレンジが広いことと定位やイメージングに極めて非凡なものを持っていること、つまり能力が非常に高いことは理解したけれど、それを使いこなす能力がこっちにあるかどうかがはなはだ疑問に思えてきた。あれだ、天才肌で気難しい部下を持ってしまった凡人の上司みたいな感じ?