フルレンジ

しばらく前に MAKIZOU クラフトに頼んであった材料が届いて、FE126E バスレフを組んでみた。

f:id:mandana:20050428225307:image

大変な工作精度で、ボンドでくっつけるだけで何もいらない。仕上げなどは後ですることにして取りあえず音を聴いてみる。帯域バランスは悪くないし、特にヴォーカル帯域の透明感とサウンドイメージの広がりが印象的。こういうあたりがフルレンジの強みだな。バックロード向けのユニットなので磁石が強力すぎてバスレフに向いてないという話もあるが、逆に卓上スピーカーであんまりもりもり低音が出られても困るのでちょうどいいところか。

メインもフルレンジにしたくなるくらいだが、さすがにメインでの使用に堪えるものを考えると巨大な箱が必要になり、ちょっと部屋に合わない。広い部屋があれば 20cm くらいのユニットで Transmission Line な箱なんて面白いと思うんだけどね。能率が非常に良いから古典管シングルでいけるし。

最近 FOSTEX 再評価中なのだが、要するに長岡氏を曲解して奇怪な箱にユニットを入れて、出力がでかくて重いだけでがさがさした音の古い国差アンプで鳴らす人が多いから、音楽を聴く道具として真当に評価されてないんじゃないのかなあ。メーカーの側も結局それが商売になるからそういうマーケティングをするわけで。繰返しになるが透明感とサウンドイメージの表現には優れたユニットを作るメーカーだと思うし、安いのは要するに巨大メーカーならではのスケールメリットの賜物で、5倍の値段で売られていたら別種の信者ができていそうな気もする。

……しかし、検索して見つけたサイトにあったグラフを見ると、FE127E の方が低域がフラットに出やすいみたいだなあ。やっぱり CHICAGO さんに素直に従ってこっちにしておいた方が無難だったか。