球とお国柄

昨日球をいくつか挿し換えて遊んでいて思ったのだが、やっぱり球にはその製造国の技術力や工業製品に対する姿勢が見て取れる部分もある。たとえば東芝の 6GB8 は驚いたことに壁面とベースのプリントが全て綺麗に同じ方向を向いている。さすがにプレートの向きまでは揃っていないけれど、こういう細かいところにこだわるところは非常に日本の工業製品らしい。中国の球はどうもガラスが薄くて作りがいまいち。音に問題はないけれど、しばらく使ってるうちに耐久性の問題は出てくるかも。そういえば曙光の845はよく壊れた。

ロシアの球は中国に比べればいいけど、それでも外形が不揃いだったりするし、かつてのアメリカやイギリスなどの球と比べれば華奢な作りだ。以前大したことのない衝撃で Svetlana の 6L6GC を割ってしまったことがあるけど、同じ状態にあった RCA 2A3 なんかはびくともしなかった。JJ や Ei の球はロシアや中国に比べるとずっとしっかりしている。ガラス工業がちゃんと成立してた地域だけはある (特にJJ)。文化的蓄積っていうのかね。様々な商社のブランドを付けられて売られている旧東ドイツの球も含めて、東欧の球は値段と品質のバランスが高くて好きだ。特に Ei は音がいい。つうことで。