作り込み

上海狂人さんにコメント欄で返答しようと思ったが、長くなるのでこちらに改めて。

オレが使っている中国製品をまとめると、

  • CDP: Cayin CDP-8HT
  • Pre: MeiXing MC67-HA
  • Power: MeiXing MC805-AA
  • スピーカー:Aurum Cantus Music Goddess
  • スピーカーケーブル:Xindak FS-1
  • 電源ケーブル:Xindak FP-1
  • インターコネクトケーブル:Xindak AC-02

というところである。基本的には満足しているが、小さな不満は確かにあって、それは細かい使い勝手などに集中している。

まず CDP は、音にはほとんど文句はないが、リモコンの赤外線が弱いのか反応が悪く、ピンポイントで狙わないと反応しない。リモコン操作機にあるボタンの半分くらいは初めから機能しない。マランツのユニットをそのまま使ってるみたいなんだけど、使わないボタンをそのまま放置してるのね。

プリアンプは、近づいてみると本体から「ジー」というノイズがきこえる。トランスのうなりとも異質の音で正体は不明。もっとも 1m も離れれば無音状態でも聞こえなくなる程度だから実害はないけど。あとトランスがかなり熱くなる。もう少し余裕のあるトランスでもよかったのでは。

パワーアンプもトランスが若干唸る。これも少し離れれば聞こえないレベルではあるが。あと WBT 風のターミナルのプラスチックカバーが一つはずれた。

スピーカーとケーブルには不満はないが、そういえばスピーカーのバスレフポートは単なる穴にパイプがついているだけのようで、ヨーロッパ製品のように穴を切削加工したりディンプルが付いてたりはしないな。別に相当の音量でも風切り音が感じられたりはしないから実用上問題はないのだろうが、高級機なのだしもうちょっと凝ってもよかったのでは。

どれも小さな問題といえば小さな問題だし、たとえばアンプで徹底的にそういうネガを潰していったら上杉アンプや WAVAC みたいな値段になってしまうかもしれない。それでも、製品の素性自体はとてもいいのだから、ネガがあるのは残念だ。プリやパワーもソフトスタートがうまく設計されていて、電源投入時に変なノイズが出たりする可能性は潰してあったり、スピーカーもエンクロージャの作り自体はとてもしっかりしていたり、気を使っているのだから、もう一つ上のレベルまで気を使おうよ、と。

中国メーカー全体にいえることだが、ラインナップの出入りが激しくて、なにが最新機種で何が旧機種なのかはっきりしないし、製造中止になったモデルがカタログに載っていたりなど、マーケティング的管理がまだうまくない。それは日本や欧米のガレージメーカーも似たようなものだが、それでも顧客満足度に対する意識を持って欲しい。よくて安い、は素晴らしいことだけど、ブランドイメージを確立することもこういう分野の商売では大事だと思うんだよね。