Korsun u2

Korsun u2 が届いた (メーカーのサイトが大きく変わって普通にみられるようになった。善哉善哉)。注文してから一週間。そのうち72時間の連続テストが含まれてるので、ほとんど遅滞なく届いたことになる。やるな香港人

箱から出してみると思ったより小さいがずっしりと重い。総アルミの筐体は特に高級感があるわけではないが安物感もない。このサイズの安価なアンプでバナナ対応の立派なターミナルなのはえらい。しばらく電源を入れたままにしておくと、横のヒートシンクは結構暖かくなる。球アンプに慣れている身からすれば何ということもないが。

肝心の音だが、電源を入れてすぐはなんだか眠い音で「やっちまったか」と思ったが、15分くらいするとレンジが伸びてきていい感じになってくる。安いアンプにありがちなドンシャリだったり高温域がうるさかったりすることがなく、聴きやすい音だ。ディナの低音がぼこぼこしたりしないから、まあまあ力はあるようだ。

なんとなく見た目からクール系の音かと想像していたが、どっちかというと美音系というか、柔らかめで暖かい音色だ。レンジはしっかり伸びているし細かい音も出てるけど、その辺を強調した音ではない。うまくバランスをとっている。ピアノの音などはなかなか秀逸だ。

とにかくこの小ささにこの音を詰め込んでこの値段で出せる中国メーカーの技術力には感心するね。小さくて安いからといって子供っぽい音ではなく、ツボをおさえている。マーク・レビンソンも目のつけ所がいいというか。いくらなんでも30万出す気はしないが、デスクサイドにぽんと置いて気楽に使うという用途では、サイズや使いやすさも含めてかなりいい選択肢ではなかろうか。一つ難を言えば、ボリュームノブが小さくて微妙な音量調節がちょっと難しい。デザイン上のバランスからいってももうちょっと大きなノブの方がいいんじゃないかな。

でもこれでこのメーカーのもっと高いアンプにも興味が出てきた。この傾向の音でもっと余裕や迫力がでるのなら結構好みかもしれない。マッキンに飽きた頃考えてもいいかな。V8i という最高級モデル (Red Rose だと定価98万!) でも多分送料込みで15万を切ると思うが、少なくともスペックは凄いのでお買い得感は高い。これと Aurum Cantus Music Goddess II の組み合わせなんていうと、たぶん30万位でハイエンドの領域なんじゃないか。そのうちまた中国に行った時に試聴してみよう。