MC トランス

プリアンプを換えたので、今までなぜかハムがおさまらずに使えなかった Marantz MC1000 という MC 昇圧トランスが使えるかもしれないと思いつないでみる。結果、何の問題もない。今までの苦労は何だったのだろう。やっぱり外付けのフォノアンプはノイズを拾いやすいのだろうか。スピーカーに耳を付けてみてもハムのかけらも出ない。ただし蛍光灯の ON/OFF に敏感に反応するので、そのうち部屋の照明を蛍光灯から白熱球に換えなければならなそうだ。

今まで使っていたのは Thorens の小さなトランスで (これも Marantz も畏友 N 氏からの借り物である。感謝感激雨霰>Nさん) 十分いい音ではあるのだが、Marantz に換えるとぱっとステージが広がり、なおかつボーカルがそこに立って歌っているのが見えてくる。さすがトランスだけで12万したものだけのことはある。アナログらしいシャープさが出てきて、音の輪郭が細かく描写される。トーレンスが音を適度に丸めて聴きやすさを演出しているとすると、このマランツはそれこそ原音に近いのかもしれない。トランスがこれほど音に影響するとは思わなかった。

こうなってくるとカートリッジにも欲が出てくる。ただ、日本での値段でいくと安物なんだけど、ダイナベクターってヨーロッパなんかに持って行くと高級品だったりする。はっきりとクオリティの違いが体感できるレベルとなると Kontrapunkt b あたりを欲張らなければならなかったりするのかな。そりゃ無理だ。かといってヤフオクのアナログ相場は狂ってるしな。

というわけで MC1000 の雄姿。