6CA7とKT90

学期も終わりに差しかかり、何かと忙しくて機械をいじっている暇がない。音楽を聴いてるといじる時間なんか無くなるのだ。それが正常か。

ただ今日はちょっとだけ余裕があったので、最近ずっと挿しっぱなしになっていた KT90 から本来の 6CA7 に戻して聴いてみている。6CA7 は高音がクリアで、オーディオ的にいえば音場が広く空間的な表現に優れる。これは GE/Mullard の球の威力なのかもしれないが。一方で KT90 が持っているような、ズン、と沈む低音の迫力には欠け、少し音が軽い。KT90 だとやや音が太く丸くなり、6CA7 のような透明感はないのだが、たとえばチェロの低い方の倍音がぐっとくる感じまで味わうことができる。

どちらにも美点と欠点があるので、両方の美点を兼ね備えた球があったりすると良いんだけど。6CA7 は KT77 とほぼ同規格だが、型番で KT90 との間を取ると KT88 であるから、KT88 だと中間的な音でうまくいったりして←バカ。

でも一台のアンプで異なる球をいろいろ挿し換えて遊べるのは楽しい。五極管の利点だな。