まだ電線のこと

さて、それほど凝っていたわけではないのに、家捜しをするとわらわらと電源ケーブルが出てくる。既製品もあれば自分で切り売りケーブルを買ってきてつないだものもある。これはこれで随分と苦労させられて一喜一憂したものであるが、スピーカーケーブルが WE とか Belden のやっすい奴で十分であること、もしくは高いものより結果が良かったことを踏まえて、あらかた Belden に置き換えてしまった。Belden といっても一番安い 19364 とかいう型番の電線で、これに松下のプラグと秋葉原で適当に買ってきた500円くらいの機器側コネクタをくっつけただけである。

それで結果はどうかというと、変わりゃしませんがな (笑)。いやむしろつながりがよくなって濃いめに振られたような気はするが、質の低下は感じられない。ただデジタル系は AudioQuest の方がいいように感じられたのでここは残すことにするが、これだって安いケーブルだしなあ。アンプ類はほんとに Belden で十分。ましてコネクタによる音の違いなんてあろうはずもない。FURUTECH や Wattgate はたしかにがっちりしてて安定感はあるけど、それ以上のものではないんじゃないかなあ。

きっと物凄いハイエンドの機械だと「情報量」が多いのでどんな僅かな違いでも頭がおかしくなるくらい気になるんだろうけど、オレには関係ないな。ていうかケーブルとかアクセサリって不安商法で、「この音でいいのかなあ」と不安にかられているマニアに「この百万円の電線を使えば悩みが解決しまっせ旦那」ってやり方だよな。んで一度捕まえた客には「今度はこの150万円のにグレードアップすると究極でっせ」「そんで今度はこの200万円だと至高でっせ」てなもんだ。という商法を町田かどっかのショップがやってるような気もするが気にしない。高い電線なんてどこも似たようなもんだろ。

オレのように Belden 程度で安心できてしまうお安い奴もいれば、安心するのに100万円かかる人もいる。要するにそういう話だよな。オーディオから一歩離れてみれば、Belden だってたかが電線に数千円かかってるわけで、十分あほらしいのだから。