Pro-Ject CD BOX DS

 音楽をアナログで聴くことも多いしデータで聴くことも多いが、結局一番多いのは CD で、しかも必ずしもアップサンプリングや DSD 変換によって音楽がよく聞こえるわけでもないことを改めて認識したりもして、なにもしないで CD をそのまま聴くことがむしろ増えてきた。

 で、今まで CD を聴くのに使っていた機械はパイオニアPD-D9 という10年選手で、しかも Wyred 4 Sound の DAC-1 LE DSD という DAC をこれも4年くらい使っていて、この音がなかなかいいものだから、実質トランスポートとしてしか使っていない。フルサイズの古いSACD プレーヤーをトランスポートとして使うのも不合理なので新しいトランスポートを探したのだがいいものがなかなかない。というところで見つけたのが、Pro-Ject の CD BOX DS というこいつである。

 日本ではナスペックが輸入していた頃12万とかいうひどい値段だったが、まあその数分の一で新品を手に入れたと思いねえ。カテゴリとしてはオラソニックや Sound Warrior の小型トランスポートに近いかもしれないがこれはれっきとした CD プレーヤーでアナログ出力は持っている。ただ、メカが汎用ではなく Philips のオーディオ用だというところが魅力的だ。何よりデザインが国産品よりずっとかわいい。届いてみると付属の AC アダプタがいかにもちゃちなので、早速余っていたトロイダルコアの電源トランスと秋月の定電圧電源キットを利用して外部電源をでっち上げた。その状態がこちら。右側が新しく作った外部電源で、ちなみに中央のはトーレンスのターンテーブルの強化電源(純正品)である。

 この電源でトランスポートとしての安定性に効いていると思いたい。音は従来よりスムーズな気はするがまだよくわからない。ただ見た目とスペースファクタが明らかに向上したので満足である。